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顧客体験の新たな基準を切り拓く ーエージェント型 CX と Microsoft 365 Copilot で営業・サービス組織を前進させる

Mamiko Santagata Profile Picture Mamiko Santagata Microsoft Employee


By Deva Rajamohan, Corporate Vice President, Dynamics 365 Customer Experience
(本投稿は米国時間2026年7月7日付のブログ投稿の日本語抄訳です。内容に齟齬がある場合、原文を正とさせていただきます。)



顧客体験の新たな基準を打ち立てる

顧客体験(CX)の基準は、今まさに書き換えられています。エージェント型 AI の登場により、可能性は大きく広がりました。単なる業務支援を超え、必要なコンテキストを提示し、次に取るべきアクションを提案し、これまで実現が難しかった顧客体験の提供を企業が実現できるよう支援します。今日の顧客は、もはや自社のサービスを業界内の競合と比較するだけではありません。多くの場合、「これまで経験した中で最高の顧客体験」と比較します。また、企業が自分のニーズを先回りして理解し、状況を瞬時に把握し、迅速かつ的確に問題を解決してくれることを期待しています。こうした期待に応える役割を担うのは、顧客に最も近い営業担当者やサービス担当者です。しかし現実には、彼らの多くの時間がシステムを横断した情報検索や情報の断片的な収集、管理業務に費やされており、本来注力すべき顧客との関係構築や価値提供に十分な時間を割けていません。
エージェント型 AI は、この状況を根本から変革します。新たなツールを追加で管理させるのではなく、インテリジェンスを業務の流れそのものに組み込みます。信頼できるデータを活用し、関連性の高いコンテキストを提示しながら、チームがより高い確信を持って業務を前進できるよう支援します。そして、人にしかできないこと――顧客との信頼関係の構築――により多くの時間を使えるようにします。一部のベンダーが顧客自身による構築を前提としたエクスペリエンスを提供している一方で、Microsoft は導入初日から利用できる高品質な体験を標準で提供します。さらに、将来的なニーズの変化にも対応できるよう、拡張性を備えた設計となっています。その価値はすでに実証されています。生成AIへの投資1ドルに対し、企業は平均3.70ドルのリターンを実現していることが IDC(2024年)の調査で示されています。
こうした背景から、Microsoft は Microsoft 365 Copilot と Dynamics 365 において、新たなエージェント型機能群を発表します。これらは MCP(Model Context Protocol)のツールおよびアプリケーションを基盤として構築されています。それぞれの機能は相互に連携しながら、ユーザーの日々の業務の流れに自然に組み込まれ、信頼できるデータに基づく判断を支援し、チーム全体のコラボレーションへと効果を広げていきます。その結果、営業組織とサービス組織は、新しい時代の顧客体験を提供できるようになります。Microsoft 365 Copilot はすでに、この変革を推進しています。AIを業務の中心に据える「Frontier Firm」と呼ばれる先進的な企業群で導入が進んでおり、その活用は Fortune 500 企業の多くに広がっています。


顧客との関係構築に充てる時間を、チームに取り戻す

全ては、日々の業務の流れの中から始まります。Microsoft 365 Copilot の Sales AgentService Agent が一般提供(GA)となり、AI を、従業員が毎日すでに利用しているアプリ—Dynamics 365、Copilot、Outlook、Microsoft Teams—に組み込めるようになりました。Work IQ を基盤とし、Dynamics 365 のデータに基づいて動作するこれらのエージェントは、実際の業務パターンを理解し、企業が日々活用しているのと同じ顧客データに基づいて行動します。
営業担当者にとって、管理業務から取り戻した1時間は、そのまま顧客理解に充てられる1時間です。Sales Agent は、営業担当者がどこで仕事をしていても、適切な顧客情報と案件のコンテキストを提供することで、情報を探す時間を減らし、収益拡大につながる活動により多くの時間を使えるようにします。現代の営業活動のスピードに合わせて設計された Sales Agent は、営業担当者が適切な顧客情報や案件のコンテキストにより早くアクセスできるよう支援します。その結果、あらゆる顧客との対話により万全な準備をして臨み、会議後には重要な内容を記録し、商談の勢いを維持しながら前進させることができます。Sales Agent は、顧客関係管理(CRM)のインサイトと Work IQ を業務の流れの中で結び付けることで、複数のシステムを行き来したり、散在する情報をつなぎ合わせたりする際の負担を軽減します。営業担当者は自然言語を使って、アカウントの概要を表示し、案件の状況を確認し、過去の会議内容を把握し、営業データに基づいたパーソナライズされたメールを作成できます。
顧客との会話の後には、重要なポイント、反論や懸念事項、優先事項、フォローアップの約束事項を記録し、それらのメモを CRM に追加したり、案件フィールドを更新したりできます。しかも、その過程で業務の流れを中断する必要はありません。組織にとって期待できる効果は明確です。営業担当者の生産性向上、フォローアップの迅速化、そして営業ファネル全体にわたる CRM データ品質の向上です。その結果、営業担当者は常に十分な準備を整え、迅速に対応し、顧客との関係構築と成果創出に集中できる、よりつながりのある営業体験を実現できます。そして、その集中は成長へとつながります。AI が提示する「次に取るべき最善のアクション(Next Best Action)」を営業担当者に提供している営業組織は、商業的な成長を達成する可能性が2.6倍高いことが示されています(Gartner, 2026)。

「Sales Agentは、私たちのより広範なエージェント型AIへの取り組みにおける重要な一歩です。必要なその瞬間に、データを実践的なガイダンスへと変換し、より良い意思決定と、より意義のある顧客エンゲージメントを支援します。私たちにとって、これは単なる効率化の話ではありません。よりスマートで、よりつながりのある営業組織を構築するための取り組みなのです。」
— Silvana Zafarana, Sandvik Coromant


サービスチームにとって、スピードとコンテキストそのものが顧客体験です。 Service Agent は、サービス担当者がより迅速に課題を解決できるよう支援します。簡潔なケースサマリーを生成して即座に状況を把握できるようにし、次に取るべき最適なアクションを提示し、解決内容を含んだ顧客向けメールのドラフトを作成し、さらに業務の流れを中断することなく記録を更新できるようにします。その結果、より迅速で、よりパーソナルな問題解決が可能となり、顧客は「自分のことを理解してもらえている」と感じられるようになります。そして、その方向性は明確です。Gartner は、2029年までにエージェント型AIが一般的なカスタマーサービスの問い合わせの80%を人手を介さず自律的に解決し、運用コストを30%削減すると予測しています(Gartner, 2025)。

「Service Agentで私たちが特に期待しているのは、リアクティブな検索からプロアクティブなインテリジェンスへの移行です。チームが一日の始まりに、必要なコンテキストや依存関係、引き継ぎ事項がすでに可視化された状態で業務を開始し、その信頼できるコンテキストに基づいて一つの場所から行動できるようになることで、サービス業務の進め方そのものが変わります。」
— DP Indetkar, Northern Trust

信頼できる既存データを基盤として、あらゆるやり取りを支える

エージェントの価値は、アクセスできるデータの価値によって決まります。だからこそ今回、Dynamics 365 Sales における Microsoft 365 CopilotDynamics 365 Customer Service における Microsoft 365 Copilot の一般提供(GA)も発表します。これにより、Copilot が CRM に直接組み込まれ、同じ Sales Agent と Service Agent が Dynamics 365 と Microsoft 365 の両方で一貫して動作するようになります。営業チームにとっては、これにより案件に関するインテリジェンスが提示され、CRM の更新作業が自動化されるとともに、営業担当者が次に取るべき最も価値の高いアクションへと導かれます。そして、それらすべては、信頼できる Dynamics 365 Sales のデータに基づいて実行されます。


サービス チームにとっては、AI によるケース解決支援、ナレッジに基づいた応答、そしてあらゆる顧客対応を向上させるプロアクティブなインサイトを提供します。Copilot のインテリジェンスと、お客様の CRM が持つ深い情報資産は、いまや一体となって機能します。そこにはサイロ化も妥協もなく、すべての応答の背後には完全な顧客コンテキストがあります。そのため、どこで業務が行われていても、顧客とのやり取りは前回のやり取りを引き継ぎながら積み重ねられていきます。


個人の生産性を組織全体の推進力へと変える

優れた顧客体験は、一人の力だけで実現されるものではありません。Dynamics 365 Sales および Customer Service 向けの Copilot Cowork プラグインは、エージェント型の能力を、チームで連携して行う協働型の業務へと拡張します。Dynamics 365 Sales の Cowork プラグイン は、収益創出部門が複雑で多くの利害関係者が関与する案件をオーケストレーションできるよう支援します。アカウント調査、会議準備、フォローアップを、個別に切り離されたタスクの連続ではなく、一つにつながったワークストリームとして連携させます。
Dynamics 365 Customer Service プラグイン は、顧客コンテキスト、Microsoft 365 のシグナル、業務データ、専門ツールを単一のエクスペリエンスに統合することで、サービス担当者がチーム横断で複雑な業務を調整できるよう支援します。ケースレビュー、顧客ヘルスプログラム、エスカレーション、運用プロセスの管理など、どのような業務であっても、チームは優先事項、引き継ぎ事項、次のアクションについて足並みを揃えることができるため、業務をより迅速に進めると同時に、顧客にはより一貫した体験を提供できます。
新たなスタンダードへの次の一歩を踏み出す
これらを組み合わせることで、進むべき道は明確になります。同じエージェント型の基盤が、仕事の流れの中で人々を支援し、すでに信頼しているデータを基盤として活用しながら、顧客ジャーニーを形づくるあらゆるチームへと拡張されます。その結果、営業サイクルの短縮、問題解決の迅速化、そして従業員が顧客対応に集中するための時間を取り戻すことができます。
同様に重要なのは、これらの機能がチームがすでに利用している Copilot、Outlook、Teams、Dynamics 365 上で利用できることです。これにより、導入促進と価値実現までの時間を短縮できます。今行動する組織は、単に高まり続ける期待に追随するだけではありません。優れた顧客体験とは何かを定義する側になるでしょう。

参考ブログ:
Sales Agent の一般提供を開始 ― 顧客と商談のインテリジェンスを業務の流れの中へ - Windows Blog for Japan
Microsoft 365 と Dynamics 365 で統一したサービス体験を提供開始

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