Microsoft Power Appsと生成AIが市民開発者のスキルアップとキャリア変革を支援
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Report吉田大樹（プリンシパル・プログラム・マネージャー）2023年7月24日（月）
東京出身の高井美優氏は、ITの経験ゼロからキャリアをスタートし、Power PlatformとPower of AIのおかげで、今では想像もしなかったようなテクニカル・スペシャリストとして活躍しています。高井氏は、既存のExcelスキルを活用し、GPTが提供するPower Apps Ideasの機能を利用して、Power Fxの数式を簡単に生成し、Power Appsソリューションのロジックをまとめました。現在、最近発表されたCopilotの機能を探求し、影響力のあるソリューションを構築し続け、高井氏のコミュニティ内で他の人々が同じことを行えるようにしています。
このストーリーでは、ファックス注文の処理からアプリの構築と自動化へのキャリアの移行、テクノロジーへの情熱、および生成AI を備えた Power Apps が高井氏の急速なスキルアップと成功にどのように役立ったかについて紹介します。
「Power Appsの場合、必要なのは例を挙げることだけでした。詳細を説明する必要はなく、とてもシンプルな方法で進めることができます。それはまさに魔法のようでした。」
- 株式会社ソントレーゾ テクニカルサポートエンジニア 高井美優氏
このストーリーでは、ファックス注文の処理からアプリの構築と自動化へのキャリアの移行、テクノロジーへの情熱、および生成AI を備えた Power Apps が高井氏の急速なスキルアップと成功にどのように役立ったかについて紹介します。
「Power Appsの場合、必要なのは例を挙げることだけでした。詳細を説明する必要はなく、とてもシンプルな方法で進めることができます。それはまさに魔法のようでした。」
- 株式会社ソントレーゾ テクニカルサポートエンジニア 高井美優氏
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キャリアアップ
2015年、高井氏は、東京の食品容器製造会社の支社でキャリアをスタートさせました。FAXで届いた注文書を受発注システムに入力する業務を担当し、その後、マーケティング部門に配属され、Excelを使ったデータ集計を担当しました。
「オートメーションによるプロセスの最適化に興味を持ち始めたのは、この頃です。Excelの基本的な数式とマクロを学びました」 （高井氏）
2020年に世界的なパンデミックが起こると、同社はクラウドへの移行を加速させました。これを機に高井氏 はMicrosoft 365とPower Platformでローコードの活用を試みました。
「私はいつも新しいことを試したいと思っていました。すぐにPower AutomateとSharePointを使い始め、締め切りのリマインダーなどを試しました。使い込んでいくうちに、IT部門からハウツービデオを作れないかと頼まれるほどでした。」 （高井氏）
キャリアにおける重要な瞬間
2021年、高井氏は日本のRPAコミュニティとつながりました。「私はTwitterである投稿を見つけました。それは日本のRPA(ロボティクスプロセスオートメーション)コミュニティでした。そこで彼らは仮想RPAアドベントカレンダーについて話していました。」
このシリーズにブログ記事を投稿し、その直後にRPA コミュニティにプレゼンテーションを行いました。これは高井氏のPower Platformへの情熱に火をつけITでのキャリアを追求する可能性を開きました。
「ITに携わりたいと思っていましたが、ITの仕事に就けるとは思っていませんでした。ITスキルはほとんどありませんでしたが、同時にPower Platformにとても興味がありました」と高井氏は説明しました。
8ヵ月後、高井氏はコンサルティング会社である株式会社ソントレーゾ に出会いました。同社には市民開発部門があり、トレーニングコースの提供やハッカソンのファシリテートなどを通じて、顧客に市民開発の力を与えることができる人材を、Power Platformの役割として採用していました。高井氏は、プログラミングの経験がほとんどなかったため、採用されるかどうか心配していましたが、採用されたときは大喜びでした。現在はテクニカル・サポート・スペシャリストとして、顧客のPower Platformへの移行をサポートしています。ソリューションを構築し、Power Platform関連のトレーニングを提供し、企業が独自の社内コミュニティを構築するのをサポートしています。
Power AppsのAI機能による迅速なスキルアップ
Power Appsを使用する前は、Microsoft 365とPower Platformのスキルアップのために書籍やブログ、Microsoft Learnを活用していました。学習を始めるにあたり、高井氏はPower Apps Studioに直接組み込まれたAIを活用したアイデア機能を利用しました。やりたいことを自然言語で記述すると、必要なPower Fxの計算式が自動的に生成されました。 これにより、高井氏はアプリを素早く構築し、その過程で高度な概念をより簡単に学ぶことができました。
「以前はアプリを構築するために専門的な知識が必要でした。必要な機能の詳細が分からない事がよくありました。ブログや書籍も参考にしましたが、それは専門的な内容で、Power Fxの知識などがなければアプリの構築は難しいものでした。一方でPower Apps のアイデアでは、例を示すだけで済みました。私は自分が何を望んでいるかを知っていたので、何を達成したいのかを詳細に説明する必要はありませんでした。それはただ魔法のようでした。この方法で Power Fx をはるかに速く学習できました。」
高井氏がPower Apps Ideasをどのように使用したかの例をいくつかご紹介します。
- 電話番号の最初の3つの数字を抽出
- イベント名、開始時間、終了時間、登録された参加者をギャラリーとして表示するイベント企画・管理アプリを開発
- イベントアプリでデータを変換 (登録者のフルネームから苗字を分割するなど)
「Power Apps Ideasがなかったら、Microsoft LearnでPower Fxのリファレンスを一から調べなければならなかったでしょう。Power Apps Ideasのおかげで、とても早く取り組むことができました。」 （高井氏）
今後の展望
Power Apps Ideas は、Power Appsを使ってアプリを構築する能力を加速させるのに役立ちました。高井氏は現在、Power Platform 全体でCopilotが開発プロセスをさらに簡素化する方法を検討しています。
「Copilotの良いところは、物事を非常に迅速に完了できることです。自動でデザインを作って提案してくれるので、自分では想像もしなかったアイデアが浮かび上がってきます」
以下は、高井氏がPower PlatformでCopilotを使用する方法の一部です。
Power Virtual Agents
高井氏はPower Virtual AgentsのCopilotを使用して、Web サイトから情報を取得するボットを開発しました。自然言語を使用してボットトピックを設計および変更できるため、ボット構築エクスペリエンスがはるかに高速であることに気づきました。
「ボットを作成する上で最も難しかったのは、トピックを作成する際に何を期待するかを理解することでした。Copilotがそれを簡単にしてくれるのは素晴らしいことだと思います。」 （高井氏）
Power Automate
Power Automate の Copilot を使用して、受信トレイにメールが届いたときにチームに通知するといった単純なプロセスを自動化しました。また、条件付きロジックのためにフローに分岐を追加する際にも、Copilotを使用しました。できあがったクラウドフローをテストして、AIによる自動化が機能するかどうかを確認し、必要に応じてフローを微調整しました。Copilotの動作を見ることで、高井氏はフローの作成方法と実行方法について理解を深めました。さらに、以前は知らなかったコネクタや対応するアクションを知ることができたため、CopilotによってPower Automateのスキルが向上しました。
Power Apps
高井氏は、Power AppsのCopilotが日本で利用できるようになったら、自然言語を使用してDataverseとPower Appsでソリューションを作成したいと考えています。高井氏は、今年のMicrosoft BuildのデモンストレーションでExcelのデータを使ってPower Appsアプリを作成する今後の機能に刺激を受けたといいます。
「アプリのレイアウトは、アプリを構築するときに把握するのが最も難しいとされる 1 つです。私はデザインの専門家ではありません。すぐにExcelデータを使用して、Power Appsにアプリを自動的に生成させることができるのは驚くべきことだと思います。Power Apps でこの AI を活用した機能を楽しみにしています。」 （高井氏）
世界中の作成者が Power Platform の生成 AI 機能とCopilotを使用してアプリと自動化の開発の旅を始めている中、高井氏のストーリーは、ビジネス プロセスとキャリアを変革するこれらの機能の力を示す貴重な例となります。
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