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Managed Environments for Power Platform でローコード ガバナンスの未来を拓く

Asami Hirai Profile Picture Asami Hirai

(本投稿は米国時間2022年10月12日付のブログ投稿の日本語抄訳です。内容に齟齬がある場合、原文を正とさせていただきます。)

このたび、Managed Environments for Microsoft Power Platform の一般提供を開始いたします。本日から段階的にロールアウトしていき、数週間以内にすべての地域でご利用いただけるようになります。2022 年 7 月に Managed Environments のプレビューを発表して以来、多くのお客様に活用いただいています。IT 管理者は、ボタンをクリックするだけでローコード資産の詳しい状況を把握して制御できるようになります。組織全体のアプリ使用状況に関する週次インサイトをメールで自動配信したり、環境内でのアプリ共有制御を強化したりすることで、Microsoft Power Platform 管理者は手間をかけずにより多くの成果を実現できます。

Managed Environments では、環境内でアプリやフローを実行するすべてのユーザーにスタンドアロンの Power Apps または Power Automate のライセンスが必要です。組織で既に適切なライセンスを保有していれば Managed Environments をすぐに使用できます。Managed Environments for Microsoft Power Platform の新機能を紹介する前に、まずローコード ガバナンスについて解説します。

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ローコード ガバナンスの進化

数十年前にローコードの概念が生まれてから、ガバナンス機能やサービスは進化してきました。ローコード開発の黎明期には、Microsoft Excel、Microsoft Access、Microsoft InfoPath などのツールでソリューションを構築していたため、IT 部門が把握できずガバナンス戦略やポリシーが無視されていることもよくありました。

テクノロジが成熟するにつれ、こうしたソリューションは、さまざまな独立プロバイダーを使用してクラウド ベースとなっていきました。各プロバイダーが提供するガバナンス機能が異なるため、企業はローコード ソリューションの開発を監督し、ガバナンス ツールの管理者を育成するための専門知識、特別なリソース、時間を用意する必要が出てきました。

Microsoft Power Platform は、作成者がコンポーネントやエクスペリエンスを共有できる一元的なローコード プラットフォームを提供し、ローコード ガバナンスを新しいレベルへと進化させます。また、IT 管理者が環境全体において自社製の資産をすべて把握し制御することが可能で、一元的なフレームワークでローコード資産を管理できます。

Microsoft Power Platform のお客様の多くがローコード環境の管理に Microsoft Power Platform 管理センターセンター オブ エクセレンス スターター キットを使用していますが、Managed Environments for Microsoft Power Platform を使用することで、受動型のガバナンスから能動型のガバナンスへと移行できます。

これまでは、IT 管理者が手動でセンター オブ エクセレンス スターター キットをインストールした後、機能のドキュメントすべてに目を通し、ガバナンス ワークフローを設計して展開し、さらにそのワークフローを企業の成長と共に更新するという作業が必要でした。マイクロソフトは、Managed Environments でガバナンス作業を大規模に簡素化および合理化することを目指しました。

週次配信のダイジェスト メールを使用すると、IT 管理者が管理センターに移動しなくてもデータを確認できます。エクスペリエンス全体がワンクリックで自動的に受信トレイに配信されるようになっているため、Microsoft Power Platform の使用状況を俯瞰的に把握できます。

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アプリ共有制御では、アプリが必要以上に共有されないように、環境に対してセキュリティ グループを設定したり、アプリ共有を許可するユーザー数を設定したりできます。このため、管理者は安心して新しい作成者をプラットフォームに参加させることができ、アプリが承認されるまでは共有範囲を制限することもできます。Managed Environments に適用可能なデータ損失防止 (DLP) ポリシーへの可視性が向上し、リスクの特定や環境内のポリシーの適用状況評価などの複雑な作業を軽減します。これらの機能はすべて一般提供を開始しています。また、能動的なガバナンスに関する Managed Environments for Power Platform の今後の開発についてご紹介します。

状況をひと目で把握

Managed Environments では、一般提供を開始する週次配信のダイジェスト メールのほか、管理センターのホーム ページのインサイト カードに重要情報をまとめて表示できるようになりました。インサイト カードは、上位の作成者、アプリ、フローに関する情報を提供します。これにはアプリやフローの状態に関する情報が含まれており、注意が必要なものや、一定期間使用しておらず廃止してテナントを整理すべきものを提示します。

今回、ライセンス レポートを新たに追加し、ライセンスに注意が必要な環境や、Managed Environments で使用されているライセンスなどを Microsoft Power Platform 管理者が把握できるようになりました。これにより、社内の Microsoft Power Platform ライセンスを効果的かつ効率的に使用できます。

初期設定で高度なガバナンス機能

アプリ共有制御では、アプリを使用できるユーザーを Microsoft Power Platform 管理者が制御できます (ソリューション フローも近日対応予定)。また、IT 管理者のアプリ審査やユーザーのトレーニングが完了するまで、環境内のユーザー数やセキュリティ グループを制限できます。Managed Environments では、IT 管理者がカスタム オンボーディング エクスペリエンスによるアプリ開発の手順を用意することで、アプリ開発初心者でも、この手順に従って自社独自のガイドラインに沿ったコンテンツを作成できます。

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さらに、アプリが適切に作成されていることを運用環境へ移行する前に確認するための、ソリューション チェッカー ツールを使用できます。この機能は近日中に Managed Environments に追加する予定です。ソリューション チェッカー ツールではセキュリティ、パフォーマンス、信頼性に関するルールを複数構成可能で、ソリューションがルールに違反する場合、Managed Environments へのインポート時にアラートを生成するか、Managed Environments へのインポートを制限することができます。

ライフサイクル管理が簡単に

全員が使いやすい形でアプリケーション ライフサイクル管理 (ALM) を適切に実装するのは、アプリケーション ガバナンスの中でも特に難しいところです。作成者が手動でソリューションを開発環境からエクスポートして運用環境にインポートすると、IT 担当者はアプリを把握できず制御できないようになります。お客様によっては、自社環境に自動化された ALM プロセスを実装する際に、Microsoft Azure DevOps や GitHub Actions などのプロ開発者に向けた IT 中心型のツールを使用しています。しかしこのようなツールは複雑で、プロセスの実装や監督を DevOps チームに任せることになりがちです。

近いうちに Managed Environments に Microsoft Power Platform のパイプラインが組み込まれる予定です。製品内から ALM を自動化できるようになり、複雑な ALM が不要になって、労力を削減しつつ IT のガバナンスを強化することができます。作成者は自動化された安全なパイプラインを通じてソリューションを環境間で手軽に移行させることができます。この機能は作成者が直観的に使うことができ、IT 担当者にとっては可視性の向上や監査証跡への完全対応というメリットがあります。このため、アプリの設計、および開発環境から運用環境への展開を行った時期や場所を IT 担当者が把握することができます。

Managed Environments の今後について

マイクロソフトは、Microsoft Power Platform の管理者と作成者に、Managed Environments for Microsoft Power Platform の優れた機能を活用した能動的なガバナンスのメリットを提供したいと考えています。Managed Environments を開始するには、追加したい環境を Microsoft Power Platform 管理センターで選択して有効化するだけです。マイクロソフトでは、作成者、管理者、開発者の皆様に便利にお使いいただけるように、Microsoft Power Platform のエクスペリエンスの改良に取り組んでいます。今後も新しい機能やコンテンツを提供してまいりますので、ぜひご注目ください。

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Microsoft Power Platform のガバナンス機能全般を継続的に開発

ガバナンスは Microsoft Power Platform を使用したデジタル トランスフォーメーションを進めるうえで重要です。Managed Environments は、IT 管理者にローコード資産を能動的に管理する新機能を提供しています。マイクロソフトは、ガバナンス エクスペリエンス強化の一環として、投資と開発を継続していきます。先日、Microsoft Power Platform 管理センターとセンター オブ エクセレンス スターター キットの両方に向けて、ローコードのガバナンスや導入戦略に不可欠な機能をリリースしました。

Microsoft Power Platform 管理センターでのテナント レベルの分析

Microsoft Power Platform 管理者が、テナント レベル分析などの新機能を活用できるようになりました。最もアクティブな作成者、アクティブなアプリの合計数、アプリの所有者、アプリが管理センター内で直接共有されているかといった情報を確認できます。また、Microsoft Power Platform 管理者が Azure Data Lake にデータをエクスポートして、高度な分析を行ったり、データを長期間保持したりすることもできます。

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Azure Data Lake とセンター オブ エクセレンス スターター キットの接続

センター オブ エクセレンス スターター キットを使用しているお客様に向けて、センター オブ エクセレンスの新しいインストール ウィザードをリリースします。インストール作業が簡単になり、インストール中に Azure Data Lake に直接接続することもできます。Azure Data Lake を使用して自己管理下でデータを長期間保持できると同時に、Microsoft Power Platform でテナントをすべて分析できるため、テナント全体が可視化された対応性の高いガバナンスが実現します。

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Managed Environments に関する発表

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