マイクロソフトは、世界中のお客様のデジタル トランスフォーメーションを推進するために、Microsoft Dynamics 365 の機能強化を継続的に行っています。機能強化やパフォーマンス強化を急速に進めていることに加え、アップデートの提供方法を最適化することによって、予測可能で一貫性のあるシームレスな方法でお客様の環境を常に最新の状態に維持したいと考えています。
※本稿は、Microsoft Corporation の Dynamics 365 for Finance and Operation ゼネラルマネージャーである Muhammad Alam が「ERP Modernization: One version for all customers」として2018年10月18日にポストしたブログの参考訳です。
2018 年 4 月リリースでは、Dynamics 365 for Finance and Operations を拡張機能モデルに移行し、アプリケーションのカスタマイズ方法を統一しました。PowerApps といくつかの新しいフィールドを追加したことで、コードを書かずに (または最小限のコーディングで)機能拡張できるようにしました。これによりお客様は、アプリケーションをより簡単にパーソナライズできるようになったほか、アップグレードに高額なコストをかけずにマイクロソフトの更新ペースに無理なく合わせられるようになりました。
2018 年 10 月リリース (バージョン 8.1) 以降も、お客様が常に最新の状態を維持し、新機能のメリットを得られるようにアップデートを提供し、皆様のイノベーションやビジネスの成長をさらに後押ししていきます。Dynamics 365 for Finance and Operations が実現する真の SaaS 型 ERP のメリットを実際に活用しているお客様の事例がありますので、ぜひこちらのビデオ (英語) をご覧ください。
最新の ERP へのアップグレード
2018 年 10 月 1 日に、Dynamics 365 for Finance and Operations バージョン 8.1 がリリースされました。このリリースには、「コア機能の充実」、「プロセスの連携」、「インテリジェンスとインサイト」、「基盤の強化」という 4 つのテーマにフォーカスした 55 以上の新機能が含まれています。ここでは、これらのテーマに関連する機能のうち、特にお客様にとってメリットの高い機能を中心にご紹介します。新機能の完全な一覧と詳細については、2018 年 10 月リリースのリリース ノートをご覧ください。
- コア機能の充実: 二重通貨のサポート、製品全体で 300 を超える拡張機能オプションの追加、顧客とベンダーの取引の決済を視覚化する機能の改善、政府機関関連の機能強化を実施しました。これにより、今まで以上に適応性と拡張性の高い ERP ソリューションに生まれ変わりました。
- プロセスの連携: Dynamics 365 for Finance and Operations、Dynamic 365 for Field Service、Dynamics 365 for Project Service Automation、Dynamics 365 for Talent がプロセス ベースでより緊密に統合されました。これらのすべてで Microsoft Common Data Service (CDS) が使用され、複数のアプリにわたってエクスペリエンスが連携されるため、お客様は基のデータを 1 つのビューで確認できます。
- インテリジェンスとインサイト: Dynamics 365 for Retail に、お客様が心待ちにされていた分散型注文管理 (DOM) 機能が追加されました。この機能を活用することで、お客様は最適化されたインテリジェントな方法で注文元の特定や受注処理を行うことができます。また、システム構成を最適化する Optimization Advisor のルールが追加されたほか、分析ワークスペースの編集/拡張機能が実装され、お客様のビジネス上の生産性とインサイトの強化を後押ししています。
- 基盤の強化: 次世代の操作性の実装や、パーソナライゼーション、パフォーマンスの改善により、ユーザーの生産性が向上し、他のユーザーとの共同作業がさらに行いやすくなりました。また、サポートの範囲を世界 37 か国 42 言語に拡張し、アラブ首長国連邦 (UAE) 向けとロシア向けの言語ローカライズも実施しました。さらに、規制サービスと構成サービスの一般提供も開始しました。このスタンドアロン型のサービスでは、お客様やパートナー様が規制関連のレポート、納税申告、請求、支払いの書式を柔軟に構成して作成することも、財務や運用関連のトランザクション レポートを必要な形式で作成し、送信、計算することもできます。規制サービスでのローカライズ要件の管理は、こちらからお試しいただけます。
最新のデモをご覧ください
先日行われた Microsoft Ignite のセッションでは、2018 年 10 月リリースの主な新機能をご紹介しました。そのようすはオンデマンド ビデオでご覧いただけます。Dynamics 365 for Finance and Operations のデモはこちら (英語)、Dynamics 365 for Retail のデモはこちら (英語) をご確認ください。
今後の展望
Dynamics 365 for Finance and Operations の使命は、お客様がいつでもどこにいてもデバイスを通じてリアルタイムに必要な情報やインテリジェンスにアクセスし、それを基に的確な意思決定を行い、ビジネスをスピードアップできるようにすることです。それにはお客様に常に最新の ERP アプリケーションをご利用いただくことが重要です。そうすることで市場で競争優位を確立し、常に変化する顧客ニーズに対応できるようになります。マイクロソフトは来年以降も特に以下のことに優先的に取り組んでいく予定です。
- Dynamics 365 for Finance and Operations および Dynamics 365 for Retail のアプリケーションに引き続き新たなイノベーションを追加する
- アプリケーション ビジネス プロセスにインテリジェンスと分析を浸透させ、その価値がさらにビジネスに反映されるようにする
- 完全なクラウド ソリューションから、ハイブリッド ソリューション、ローカル ビジネス データ (LBD)、オンプレミスに至るすべてのデプロイメント オプションを引き続き提供する
マイクロソフトはお客様のビジネスの成功とイノベーションのためにさまざまな取り組みを行ってきました。お客様の成し遂げられた成果に圧倒されると共に、そのことに貢献できたことをとても誇りに思います。なお、Dynamics 365 for Finance and Operations は、Nucleus 2018 ERP Value Matrix で「リーダー」に選出されています。こちら (英語) もぜひご参照ください。
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