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Dynamics 365 のデジタル サプライ チェーン ソリューションで可視性を強化

Keita Nomura Profile Picture Keita Nomura

(本投稿は米国時間2021年11月17日付のブログ投稿の日本語抄訳です。内容に齟齬がある場合、原文を正とさせていただきます。)

「グローバル コントロール タワー」という概念がサプライ チェーン業界のリーダーに注目されるようになったのは、今から 15 年ほど前のことです。グローバル化が進むサプライ チェーンでエンドツーエンドの可視性を追求する企業が増えるにつれ、このアイデアは急速に普及しました。IndustryWeek 誌は、2008 年のサプライ チェーン業界の最注目バズワードの 1 つとして「グローバル コントロール タワー」を挙げています1。しかし、10 年以上前から話題になっていたアイデアのわりには、多くの企業が概念を実践に移すうえで課題に直面しています。

Microsoft Dynamics 365 Supply Chain Management は、企業がこうした課題を克服できるように、高度なコラボレーション、連携、俊敏性を実現する需要主導型のデジタル サプライ チェーンを構築するために必要なツールを提供します。この新しいサプライ チェーン ソリューションを導入することで、企業はサプライ チェーン全体でリアルタイムかつエンドツーエンドの可視性を実現し、その過程でサプライ チェーンのコントロール タワーなどの概念を現実のものにすることができます。

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サプライ チェーンのコントロール タワー

サプライ チェーンの制約や混乱、需要の増減を察知して予測するためのテクノロジへの投資が企業にとって急務となっています。高度な予測手法を活用したり、取引先と商業部門がリアルタイムでコラボレーションを行ったりなど、顧客の需要を生み出すと共に、先を見越して需要を形成することがビジネス プロセスの目的となるケースが増えています。また、企業は俊敏性を取り入れて、予測が顧客からの実際の受注に変化する際に、供給および生産計画をリアルタイムで継続的に最適化する必要があります。こうした取り組みを支援するため、サプライ チェーンのコントロール タワーでは、計画から配送、返品まで、業務におけるエンドツーエンドの可視性を提供することで、サプライ チェーンの俊敏性と回復力の両方を高めています。

ここでの回復力とは、ビジネス継続性を強化することです。そのためには、工場での生産をデジタル化したり、現場の業務を自動化したり、経営陣に他に類を見ない透明性をリアルタイムで提供したりするといった方法が考えられます。Dynamics 365 Supply Chain Insightsプレビューを利用して、コントロール タワー、デジタル ツイン、サプライ チェーン ナーブ センターなどの形で物理的なサプライ チェーンの情報をデジタルで表示することで、企業は新たなレベルの俊敏性を実現し、混乱を事前に察知して軽減できるようになります。また、不測の事態が発生した場合も、迅速に対応できるようになります。

McKinsey & Company の試算によると、サプライ チェーンの業績が好調な 100 億ドル規模の企業の場合、サプライ チェーン ナーブ センターなどのデジタル化の取り組みによって年間 5,000 万ドルものコストを削減できます2。コントロール タワーを採用すれば、サプライ チェーン組織は計画と実行の境界をあいまいにして、かつてないほど迅速に改善の機会を発見して対応できるようになるためです。

構成要素

可視性

最初から最終目標を念頭に置きましょう。成功を収めるためには、コントロール タワーの構築に使用される人材、プロセス、データ、組織、テクノロジの組み合わせを問わず、すべてのサプライ チェーン ノードでエンドツーエンドの可視性を実現する必要があります。この可視性は、1 次および 2 次取引企業 (Tier 1、2) 以降も網羅する必要があります。

俊敏性

可視化は出発点となるものの、可視化だけでは不十分です。サプライ チェーン ソリューションは、変化する顧客の需要に企業が効果的に対応できるように、俊敏性の向上も実現する必要があります。実際には、今何が起きているかを即座に把握する (システム全体の可視性) だけでなく、次に何が起こりそうかを予測できるようにする必要があります。これにより、ビジネス リーダーは課題をリアルタイムで特定して対応し、克服することができます。

データの統合

サプライ チェーンのコントロール タワーなどの構造によって提供される価値は、企業が複数の異なるソースのデータをどの程度統合できるかに比例します。エンタープライズ リソース プランニング (ERP) システム、レガシ ビジネス アプリケーション、サプライヤーの記録システム、サイロ化したハード ドライブ、PLC、IoT データ ストリームなどをすべて取り込んで統合する必要があります。

自動化

サプライ チェーン ソリューションには、ルールベースのオーケストレーションを組み込み、フルフィルメントの制約への対応をモデル化および自動化することも求められます。このように自動化を活用することで、企業は実用的なデータ駆動型インサイトによって問題に先回りして対応し、混乱や制約に迅速に適応することができます。

ビジョン

マイクロソフトは、サプライ チェーンのコントロール タワーを共有サービス プロセスとして捉え、サプライ チェーン ソリューションの組み合わせによって実現できると考えています。たとえば、Dynamics 365 Supply Chain ManagementDynamics 365 Intelligent Order ManagementDynamics 365 Supply Chain Insightsプレビューと Microsoft Power Platform、そして急成長を続けるデジタル サプライ チェーン アプリケーションのエコシステムを使用してコントロール タワーを構築できます。

Dynamics 365 でサプライ チェーンのコントロール タワーを構築すれば、企業は混乱にもビジネス チャンスにも迅速かつインテリジェントに対応できるようになります。構成可能な既成のパートナー コネクタ (英語) を使用して、市場トップ レベルの API 対応アプリケーションの多くをシームレスに統合すれば、what-if 分析から得たアクション シグナルを指示に変換してアプリケーションに送信し、日常業務を遂行するうえで参考にすることができます。

企業へのメリット

Dynamics 365 を使用してサプライ チェーンのコントロール タワーを構築すれば、単一プラットフォームのメリットを実感することができます。あらゆる情報を一元管理すれば、社内外の関係者が協力して、バリューストリームの任意の箇所における制約や混乱を可視化できます。そして、影響を受けるオペレーターや機関が協力して上流や下流への影響を分析し、ほぼリアルタイムのコラボレーションによって最適な対応を策定して実行に移すことができます。これらをすべて、1 つの場所、1 つのウィンドウで行うことが可能です。

このように、Dynamics 365 でサプライ チェーンのコントロール タワーを作成すれば、企業は計画と実行の境界を意図的にあいまいにして、事業体や異なるビジネス プロセス間の継続的なデジタル フィードバック ループを効果的に作成することで、需要の変化に迅速に適応することができます。

以下の動画では、Breville Group が Dynamics 365 を使用して、回復力に優れた未来のサプライ チェーンを構築している事例をご紹介します。

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今後の展望

Dynamics 365 Supply Chain Management は、製造、流通、小売業者が事後対応型から事前対応型の業務に移行するために必要なリアルタイムの可視性とインテリジェンスを提供します。注文の履行、計画、調達、生産、在庫、倉庫、輸送のすべてのプロセスにわたってデータを統合し、予測的インサイトを使用することで、業務効率、製品品質、収益性を最大化します。さらに、AI や機械学習といった革新的な統合テクノロジによって、企業の業績向上をさらに加速させることができます。

Microsoft Dynamics 365 Supply Chain Management、Dynamics 365 Intelligent Order Management、Dynamics 365 Supply Chain Insightsプレビューを使用して、企業がデジタル サプライ チェーンの 4 つの柱 (英語) を強化、拡大する方法をご確認ください。詳細については、先日のウェビナー「Dynamics 365 で俊敏性に優れたデジタル サプライ チェーンを構築 (英語)」をご覧ください。また、2021 年 12 月 7 日午前 10 時 (太平洋時間) に開催されるライブ セッション「Ask the Expert (英語)」では、マイクロソフトのエキスパートとの質疑応答を予定しています。ぜひご参加ください。

1- IndustryWeek、「A Guide to the Hottest Supply Chain Buzzwords of 2008 (英語)」、2008 1

2- McKinsey & Company、「Building a digital bridge across the supply chain with nerve centers (英語)」、2021 1


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