（本投稿は米国時間2021年11月2日付のブログ投稿の日本語抄訳です。内容に齟齬がある場合、原文を正とさせていただきます。）

マイクロソフトは本日、新しい Power Platform 用 Microsoft Access コネクタのパブリック プレビューを開始することを発表しました。

Microsoft Access は20 年以上にわたり、先進的な企業で最新のリレーショナル データベースとして使用されてきました。Office や Microsoft 365 の一部として重要な役割を果たしており、ロー コード/ノー コードのソリューション開発の先駆けとなっています。しかし、クラウドの台頭に伴い、Access のお客様からはハイブリッド ソリューションへのリクエストが多く聞かれるようになったことから、Access の利点と使いやすさを保ちながら、クラウド ベースのストレージと開発プラットフォームが持つ価値と柔軟性を実現するソリューションを提供する必要が出てきました。

Access のお客様からいただいているご要望は以下のとおりです。

• モバイル デバイスや Microsoft Teams でフロントエンド アプリを使用するシナリオへの対応
• Access、Power Apps Mobile、Microsoft Teams で作成されたフロントエンド アプリで、クラウド ベースのデータ ストアを使用して Access データをリアルタイムで共有、編集する機能
• Dataverse クラウド ストレージによるセキュリティとコンプライアンスに関する新機能。Azure Active Directory およびロール ベースのセキュリティを使用し、Access で管理

本日より、これらのニーズに対応した機能の提供が開始され、Access のクラウド機能が拡張、強化されます。Power Platform はクラウドを基盤とする業界最先端のロー コード/ノー コード開発プラットフォームであり、Access のお客様にとって理想的なソリューションとなっています。Power Platform との統合により、Access のデータが Azure および Azure Active Directory (AAD) のセキュリティと、Dataverse のロール ベースのセキュリティによって強化されます。また、データがクラウド上の単一の場所に格納され、Power Platform と Microsoft Access デスクトップ クライアントの両方で使用できるようになります。

図 1. Microsoft Power Platform のロー コード開発プラットフォーム

Dataverse への新しいコネクタと Power Platform (図 1) を使用することで、新たなシナリオに対応できるようになります。開発者は、Access データ、Dataverse、Dataverse for Teams と直接連携するカスタム アプリ、自動化ソリューション、チャットボットを Power Platform で作成したり、チーム内から Power Platform の機能を提供する Microsoft Teams ベースの Power Platform サービスを作成したりすることができます。

Power Platform で Access ソリューションにモビリティを導入

Access のお客様から特にご要望が多い機能の 1 つが、モバイル デバイスでの Access のデータの使用とデータ入力です。Power Platform 用の新しい Access コネクタにより、Access のデータを任意のモバイル デバイスで使用できるようになるため、企業のデータを簡単に Dataverse に移行して、モバイル用 Power Apps アプリを作成することができます。

また、Power Platform の柔軟性と複数のサービスとの統合により、Power Apps アプリに機能を追加して、Access のデータの利用方法 (図 2) や表示をさらに詳細にカスタマイズできるようになります。これは、Access コネクタの使用の仕方の 1 つで、組織が自社の Access データをより多くのアプリケーションやデバイスで使用したり、表示したり、リアルタイムでデータを入力できるようになります。既に Access を使用している大企業では、クラウドを利用するハイブリッド ソリューションを作成して、そのフォーム ファクターを PC 以外のデバイスでも活用し、ビジネス目標の達成に貢献することができます。

図 2. Power Platform 用 Access コネクタを使用して、Access のデータをモバイル アプリで使用できるようにする (例)

Access を Microsoft Teams に接続

Access コネクタのもう 1 つの魅力的な機能は、従業員が Microsoft Teams で Access のデータを表示したり、編集したりできるようになる点です。Microsoft Teams は、先進的な大企業が選ぶコラボレーション ツールとして急速に成長してきました。Teams のアクティブ ユーザー数は毎月ほぼ 2 億 5,000 万人に達しています。この Teams の UI から直接 Access のデータを参照して、同僚とコラボレーションしたり、日々のタスクを遂行したりできるようになりました。Access コネクタを使用して Access のデータを Dataverse for Teams に移行し、Teams ユーザーが閲覧できるようにすることができます。これにより企業は自社のソリューションを刷新し、さまざまなシナリオで容易にデータを移行できます。Teams を好むユーザーは、Access のフォームを Teams 内のアプリとしてレプリケートでき、その他のユーザーは、引き続き使い慣れた Access のフォームを PC で使用することができます (図 3)。

図 3. Access のデータを Teams 内で使用するために Dataverse for Teams に移行し、Teams 内の Power Apps アプリを作成する

Power Platform/Dataverse 用の新しい Access コネクタ: 次のステップ

Access を Dataverse や Power Platform と組み合わせることにより、お客様はこれまでにない新たな機能と柔軟性を手に入れることができます。

さらに詳しい情報やサンプル デモについては、11 月 2 ～ 4 日開催の Ignite (英語) にご登録いただき、オンデマンド セッションをご覧ください。

また、次のステップとしてこの強力な組み合わせをお試しいただくには、こちら (https://developer.microsoft.com/ja-jp/access) からパブリック ベータ版の Access をダウンロードし、統合をお試しください。