なぜ今、オンプレミスの ERP からクラウドに移行すべきなのか?
今お使いのオンプレミス ERP ソリューションは、皆様のビジネスをしっかりと支えてくれていますか? この問いに対しては、おそらくこちらの調査結果 (英語) と同じ反応が返ってくるのではないかと思います。これはクラウド ベースの ERP ソリューションのメリットに関する調査結果をまとめたマイクロソフトの eBook です。
この調査によると、対象企業のうちの 60% 以上が、5 年以上前に導入した古い ERP ソリューションを今でも使用しています。このソリューションの古さは、ビジネスの成長やイノベーションを遅らせる「重し」となり、収益にも影響することが大いに考えられます。
※本稿は、Microsoft Corporation の Dynamics 365 for Finance and Operation シニア マーケティング マネージャーである Angel Shimelish が「Why it’s time to move your on-premises ERP to the cloud」として2018年10月18日にポストしたブログの参考訳です。
今後もオンプレミスの ERP システムを利用している企業は、さまざまな問題に直面するでしょう。データやドキュメントがさまざまな形式で作成され、複数のデータベースや複数の部門で保存されていると、従業員は手作業でそれを記録し管理するしかなくなり、プロセスの重複が発生します。この状態では、納期が守れなかったり、大きなミスが発生してしまうのも無理はありません。
多くの場合、古い ERP ソフトウェアは、その ERP と連携の取れていないスタンドアロン アプリケーションによって段階的に補強されています。そのためソフトウェアやサービスがパッチワークの状態となるので、結果としてプロセスがばらばらになり、部門間でデータがスムーズに流れなくなります。
IT 部門にとっても、古い ERP システムは悩みの種です。オンプレミス ソフトウェアの管理では、ハードウェア更新、セキュリティ対策、コンプライアンス対応、ポリシー適用などを行う必要がありますが、これにはかなりの労力がかかるだけでなく、そのための製品やサービスのライセンス費用が必要になることも忘れてはなりません。しかし、Microsoft Dynamics 365 for Finance and Operations を始めとするクラウドの ERP ソリューションなら、そのどれもが標準で装備されています。
クラウドを導入するメリットと実態
一方、クラウドの ERP ソリューションへの移行を済ませている企業は、40% にも上ります。これらの企業では社内のさまざまな壁が取り払われ、機能性の向上、社内業務のスピードアップ、データの安全性強化、IT 部門への依存の解消、TCO の削減が進んでいます。また、調査結果から、クラウドの ERP は組織のデジタル トランスフォーメーションを加速させていることもわかりました。オンプレミスの ERP を使用している企業に比べて、eコマースやモバイルの機能を統合している企業の数は 2 倍、ビジネス分析やインテリジェンスを活用している企業の数は 1.5 倍にもなります。
こうしたクラウドのメリットについては、eBook「ERP の進化: Dynamics 365 で社内のアジリティを高める (英語)」で詳しく説明しています。オンプレミスの ERP を使用しているお客様はぜひご覧ください。この最新の調査により、クラウド ベースの ERP と Dynamics 365 には次のようなメリットがあることがわかりました。
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IT 部門への依存解消、TCO の削減
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導入の合理化
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更新が簡単
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組み込みのセキュリティ機能によるデータ保護
オンプレミスの ERP に未来はあるのか?
Aberdeen が行った市場動向分析によると、クラウド ERP ソリューションへの転換は今がチャンスだということです。調査対象企業の 60% 近くが、次に導入するならクラウド ベースの ERP を選ぶと答えています。その一方、オンプレミス モデルに関心を持っている企業は 30% に落ち込んでいます。
つまり多くの企業が、オンプレミスの ERP では急速なデジタル化とデータ主導の社会に対応できないと感じているのです。ここで、Copper State Bolt and Nut (以下、Copper State 社) の例をご紹介しましょう。同社は 125,000 種類以上の留め具、ボルト、ナットを毎月 6,500 以上の顧客に販売しています。「この複雑さには、それについていける性能を持つシステムでなければ対応できません」。そう話すのは、同社の財務部門 VP を務める Carl Spackman 氏です。Copper State 社は Microsoft Dynamics AX から Dynamics 365 に移行することで、変化のスピードに対応できるようになりました。「クラウドとモバイルに対応していなかったら、おそらく成長は大幅に制限されていたことでしょう。生き残ることも難しかったかもしれません」。
次のビデオを見て、Copper State 社が実感しているクラウドへの移行のメリットをご確認ください。また、その下には他の参考資料も用意しています。クラウドが実現してくれる明るい未来に向けて、ぜひご覧ください。
参考資料
クラウド ERP への移行によってもたらされるメリットについては、ご紹介した eBook (英語) の他に、以下の資料でもご確認いただけます。
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Nucleus Research: 2018 年 ERP Technology Value Matrix 調査 (PDF、英語): 最新のクラウド ベース ERP ソリューションへの移行を検討中のお客様にぜひお読みいただきたいレポートです。今年のレポートでも、Microsoft Dynamics 365 for Finance and Operations が「リーダー」に位置付けられました。マイクロソフトの「エンタープライズ エコシステム全体で従業員、製品、顧客を 1 つにつなぐ」というビジョンが評価された結果です。
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Dynamics 365 for Finance and Operations の 2018 年 10 月リリース: 新機能の詳細について、こちらのリリース ノートでご確認ください。また、こちらのビデオ (英語) では、最新機能の概要のほか、インテリジェンスとインサイト関連の機能強化、他の Dynamics 365 アプリとの緊密な連携、その他さまざまな最新機能をわかりやすく説明しています。
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2019 年財務トレンド調査 (英語): 財務関連の 6 つの最新トレンドを押さえた調査レポートです。これらを知っておけば、財務担当の立場からリスクの評価と管理、企業戦略の刷新、ビジネスの成長を上手にサポートできるようになります。
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2019 年製造業トレンド調査 (英語): 製造業界の 6 つの最新トレンドに関する調査レポートです。製造メーカーがさらにインテリジェントなオペレーションを実現するための設計や、ビジネスのスピードを加速するためのヒントをご確認いただけます。

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