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2022 年のフィールド サービス分野の 6 つのトレンドをチェック

Mamiko Santagata Profile Picture Mamiko Santagata

(本投稿は米国時間2022年2月14日付のブログ投稿の日本語抄訳です。内容に齟齬がある場合、原文を正とさせていただきます。)

世界のフィールド サービス市場は、急速に拡大を続けています。2016 年のフィールド サービス市場の規模は推定 17 8,000 万米ドルで、2022 年末までには 44 5,000 万米ドルになると予想されています。これは、年間平均成長率 (CAGR) にして約 16.5% の伸びです1

変化の多くは 2016 年以降に起きており、連携されていない紙ベースのシステムを使用してきた日々にも、ようやく別れを告げました。テクノロジは常に良い意味で、フィールド サービス管理に変化をもたらしてきました。作業指示の自動化や AI 主導のアナリティクス、Mixed Reality を活用した保守作業などにその例を見ることができます。このように、フィールド サービスの進化には際限がありません。

フィールド サービスの質は、現在見られるいくつものトレンドの影響を受け、さらに向上することが予想されます。優れたサービスを実現することへの期待が高まる中、こうした変化を後押しするのは、多くの場合が顧客です。フィールド サービスを提供する組織は、常に変化しながら増え続ける顧客の期待に応え、ロイヤルティをさらに高めるために、顧客の声に耳を傾け、即座に行動に移し、イノベーションを継続することが求められます。

これらを念頭に置くと、フィールド サービスの分野に影響を与えるトレンドがいくつもあることがわかります。ここではそのうち、フィールド サービス組織の成功と失敗を左右する可能性がある重要なトレンドを見ていきましょう。

1. 非接触サービス、リモート サービス

ある調査によると、フィールド サービス組織は非接触サービスやリモート サービスの可能性を今後も追求していくと言われています。その理由は、75% にも上る圧倒的多数の消費者が、絶対的な必要がない限り、パンデミックの状況下で技術者を自宅に入れたくないと考えていることがわかったためです2。非接触やリモートのサービスは新しい概念ではありませんが、パンデミックの影響で急速に顧客の支持を集めています。フィールド サービス組織や技術者は、そうした顧客の要望に対応できるよう、サービスのしくみを変えようとしています。変化した点としては、IoT AIMixed Reality の台頭で、高度な非接触サービスを提供できるようになりました。もちろん、サービス業務コストや移動時間、車両コストを削減できたことも挙げられます。加えて、非接触サービスによって技術者の健康と安全を守れるようになり、従業員にとってこれはとても大きなメリットだと言えます。

2. 自動化へのシフト

フィールド サービスの業務では、手作業のプロセスのせいで作業が滞ってしまうことが少なくありません。そうすると、管理担当者は増え続ける作業に忙殺され、現場作業者は顧客との関係構築といった重要なサービス業務に費やせる時間が減ることになります。そして、バック オフィスの業務は、顧客の要求や部品の在庫の管理、複雑なスケジュールの調整、予約の確認、請求書の提出、さらに、急を要するサービス コールへの対応などで、手一杯になる可能性があります。

こうした際に管理担当者を救うのが、フィールド サービス管理ソフトウェアです。AI やルールを活用して作業を自動でスケジューリングし、技術者を割り当てることができます。たとえば、既存のスケジュールに大きな混乱を与えることなく、現場の最も近くにいる最も経験値の高い技術者を自動で割り当て、現場に派遣することが可能です。また、従業員の高齢化問題に直面するフィールド サービス組織の数が増え、派遣できる熟練技術者の数が減っていることから、スケジュールの最適化はこれまで以上に重要になっています。今後退職する技術者の数がさらに増え、人材プールが急速に枯渇する状況を考えると、業務の最適化に向けてスケジュール自動化のトレンドが続くことが予想されます。ある調査によれば、今後 5 10 年にかけての従業員の退職に伴うナレッジの消失は大きな課題だと回答したサービス組織の割合は、70% に上りました3

3. プロアクティブな予測メンテナンス

予測メンテナンスでは、AI や機械学習、アナリティクスを活用して、デバイスの障害発生を事前に予測できます。予測メンテナンスを利用すれば、適切な予防策を講じてデバイスの障害を回避し、メンテナンスのコストを抑えることができます。予測メンテナンスを支える予測分析では、過去のデータと現在の機器の稼働状況を照らし合わせて評価が行われます。技術者は IoT 対応ツールを使用して、機器の正常性をプロアクティブに監視し、アラートを生成し、手順に沿って被害のリスクを抑えることができます。同じ状況が繰り返し発生し、デバイスの障害が再発するおそれのあるときには、作業指示書が自動で作成され、修理の予定が組まれます。顧客はあらかじめリモート サービスや自己修復を選択しておくことができるほか、技術者を派遣してもらうこともできます。

予測メンテナンス ソリューションへの移行を進めるフィールド サービス組織は、日に日に増えています。予測メンテナンス ソリューションでは、顧客のニーズを予測し、機器のダウンタイムを抑え、フィールド サービス組織と顧客の両方の負担を大幅に削減することができます。また、作業を実施するのに最も安全で最も適切なタイミングを予測することもできます。これは、オフピークの時間帯に合わせてデバイスのダウンタイムをスケジューリングするのに欠かせない機能です。

4. セルフサービス ポータル

顧客は、作業指示書やサービス要求の透明性をできるだけ高めてほしいと考えています。技術者の空き状況をすばやく確認したり、派遣された技術者の居場所を追跡できるようにして、業務が円滑に進んでいるという十分な情報を得られるようになることを望んでいます。これに対応する手段としては、引き続き顧客向けセルフサービス ポータルに注目が集まりそうです。セルフサービス ポータルでは、24 時間 365 日体制のオンライン サポートが提供され、特にナレッジ ベースや FAQ などのリソースには顧客自身がアクセスできます。現時点でも、70% もの顧客が企業の Web サイトにセルフサービス アプリケーションを含めてほしいと希望しています4

セルフサービス ポータルを利用できれば、顧客は自らサービス要求を作成し、問題が発生したデバイスに関する重要な情報を共有できます。過去のサービス コールの内容も確認できるため、以前修理を担当した技術者を知ることができ、以前問い合わせたシンプルな質問であれば、技術者に連絡を取らずに答えを得られることもあります。また、サービス コールをすることなく、顧客自身で問題を解決できることもあります。セルフサービス ポータルは顧客自身の問題解決能力を高めるものであり、顧客満足度の向上や、フィールド サービス組織のコスト削減にも寄与します。

5. モビリティ

技術者がモバイル テクノロジを利用することは、もはや選択肢ではなく、必須のことです。50 人以上のユーザーを抱えるフィールド サービス組織の約 75% が、既にモバイル アプリを導入しているか、今後導入を予定しています。また、60% の組織が従業員に対して、個人が所有するデバイスを業務で利用することを許可しています。しかし、ほとんどのフィールド サービス組織がモビリティの強化を最優先事項に掲げていたり、投資の優先度を上げているにもかかわらず、現在モバイル デバイスを現場で使用しているのは、わずか 5 分の 1 に過ぎません5

フィールド サービスに特化したモバイル アプリを利用すれば、現場技術者は外出先で作業スケジュールを確認できるほか、個々の現場へ向かうルートの指示を受けることで、渋滞などによる到着の遅れを防ぐことができます。また、顧客の情報や過去の作業記録を確認したり、修理作業に役立つナレッジ記事や製品ガイドなどの社内資料にアクセスすることもできます。Microsoft Teams などのコミュニケーション アプリを使用して、自分よりも経験が豊富な同僚のサポートを求めることもできるため、初回の対応で問題を解決できる可能性が高まります。修理完了後、フィールド サービス モバイル アプリを通じてその場で電子的に顧客から作業指示書にサインをもらい、処理を始めることもできます。モビリティは、ペンや紙を使うアナログの環境では不可能な方法で、現場技術者の作業効率を高めます。豊富な機能を備えたモバイル アプリの重要性は高まる一方であり、このトレンドからは目が離せません。

6. Mixed Reality

最後に忘れてはならないのが、フィールド サービスの現場で活用が増えている Mixed Reality (複合現実) の存在です。Mixed Reality はもはや SF の世界だけで見られるものではなく、幅広く使用される必須のツールとなっています。安全な仮想環境で新人のオンボーディングやトレーニングを実施したり、熟練の技術者からサポートや協力を得て難しいサービス コールに対処するなど、さまざまな影響と活用が見られます。Mixed Reality では、デジタル ツインを使用した仮想修理、仮想検査、デバイス監査を実施することで、技術者の安全も確保できます。

例として、船舶の大型ガス コンプレッサーの製造と保守を手掛ける Burckhardt Compression (英語) の事例を紹介します。この装置にはメンテナンスが欠かせませんが、船舶は離れた場所にいることが多く、現場へ行くことは困難です。同社は Microsoft Dynamics 365 Field Service Dynamics 365 Remote Assist を導入したことで、エンジニアが Mixed Reality を通じて船内の技術者とすばやく連携し、専門的なノウハウを提供できるようになりました。また、コストと二酸化炭素の排出量の削減に成功し、顧客の要求にも数日もかからず数分で対応できるようになりました。

Mixed Reality アプリである Dynamics 365 Remote Assist HoloLens 2 ヘッドセットを組み合わせることで、ハンズフリーの機能を技術者に提供することができます。ホログラムで表示されたデータを音声コマンドや手のジェスチャーで操作し、顧客やデバイスの情報や修理履歴にアクセスできます。この機能は、現場が遠隔地だったり、危険な場所にあったりする場合に、技術者が実際に機器に触れることなく問題解決にあたることができるため、特に有用です。

また、熟練の技術者が、共有されたホログラムを通じて自らのスキルを共有したり、ガイダンスを提供したりすることができます。こうしたナレッジ管理は、数ある Mixed Reality のメリットの 1 つに過ぎません。製品ガイドをホログラムで提供できるようにすれば、Mixed Reality はよくある問題を解決するために利用する情報の窓口になります。デバイスをタップするだけで熟練技術者のノウハウを利用できるので、新人へのトレーニングの質が向上し、初回の問題解決率が向上します。また、現場で対応する人々の健康と安全も確保できます。Mixed Reality は、カスタマー エクスペリエンスや顧客満足度に直接影響を与えるだけでなく、競争が激化する市場で企業の業績を向上させるのにも役立ちます。ここでご紹介したこと以外にも、Mixed Reality を活用することで得られるメリットは数多くあります。

可能性は無限

ここでは、フィールド サービスの変革に影響を与えるいくつかのトレンドを見てきました。フィールド サービス分野におけるソフトウェアの可能性は無限にあり、他の分野と比べても非常に刺激的です。ご紹介したトレンドはいずれも顧客主導によるものですが、それぞれが相互に影響し合い、雪崩のように技術革新を生み出しており、増え続ける顧客のニーズを満たしながら、将来に向けてフィールド サービス組織の差別化に貢献しています。

Dynamics 365 Field Service を始めとするフィールド サービス管理ソフトウェアは、AI IoT、機械学習の活用によって業界屈指の豊富な機能と革新性を備えたアプリケーションを実現し、業界をリードしています。マイクロソフトは、フィールド サービス組織のニーズを満たすために、機能を設計し、再定義し続けています。これにより、フィールド サービス組織が顧客の期待を超えるサービスを提供し、顧客ロイヤルティを高め、収益を拡大できるよう、これからも支援していきます。

Dynamics 365 Field Service の詳細は、こちらをご覧ください。

Mixed Reality と Dynamics 365 Remote Assist の詳細については、こちらをご覧ください。

出典:

  1. Field Service Connect (英語)
  2. CustomerThink (英語)
  3. Service Council (英語)
  4. Steven Van Belleghem (英語)
  5. Field Service Connect (英語)

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