(本投稿は米国時間2021年11月2日付のブログ投稿の日本語抄訳です。内容に齟齬がある場合、原文を正とさせていただきます。)
本日マイクロソフトは、Power Apps モバイル アプリ (プレビュー) をリリースすることを発表しました。このアプリでは、企業のエンド ユーザー向けの Canvas アプリを Android や iOS のモバイル アプリとしてパッケージ化できます。
図 1: Power Apps にモバイル アプリ開発 (MAD) 機能を実装
Power Apps は、以下のようなさまざまな新機能の追加によって、完全なモバイル アプリケーション開発 (MAD) プラットフォームに進化します。
- ロー コードでモバイル アプリを作成 -マイクロソフトがアプリをビルド
- ホーム画面のアイコンからアプリのユーザー エクスペリエンスまで、エンドツーエンドでシームレスにブランディング
- 1 つのモバイル アプリに複数の Canvas アプリを埋め込む
- エンド ユーザーの環境に対応するようにネイティブ アプリとして配布
- 個々の Canvas アプリを Intune によるエンタープライズ クラスのガバナンスで管理
Power Apps モバイル アプリ (プレビュー) には、2021 年 12 月 1 日からサインアップしていただけます。この記事をお読みいただき、下のコメント欄までご意見をお寄せください。
ロー コードでモバイル アプリを作成
Power Apps モバイル アプリ (プレビュー) では、マイクロソフトがモバイル アプリ パッケージのビルドを行うため、お客様は Xcode や Android Studio をインストールする必要がありません。Power Apps で初めてモバイル アプリを作成する場合、既存の Canvas アプリを利用して作成することも、ゼロから新しいアプリを作成することもできます。
手順は以下のとおりです。
- Power Apps Studio で、1 つまたは複数の Canvas アプリを参照するモバイル アプリ プロジェクトを新規作成します。
- モバイル アプリのメタデータ、アイコン、ブランディング用のリソースをプロジェクトに追加し、ビルドを開始します。
- ビルドが完了したら、モバイル デバイスで App Center (英語) にアクセスし、アプリをインストールします。
モバイル アプリは、テストのためにローカル デバイスに直接インストールすることも、APK ファイルや IPA ファイルをダウンロードしてエンド ユーザーに配布することもできます。
エンドツーエンドでシームレスにブランディング
Power Apps でモバイル アプリを作成する際、ホーム画面からアプリ内ユーザー エクスペリエンスまでのあらゆる外観をカスタマイズして、アプリを差別化することができます。
図 2: エクスペリエンス全体をエンドツーエンドでカスタマイズ
ユーザー エクスペリエンスは、サインインを処理する Power Apps モバイル プラットフォームによって相互に関連付けられます。制御は自社製の埋め込みの Canvas アプリから行われ、モバイル アプリにユーザー エクスペリエンスとビジネス ロジックが提供されます。これで Canvas アプリがブランドとテーマが統一された一貫性のあるモバイル アプリに変化します。
複数の Canvas アプリを埋め込む
互いに連携する複数の Canvas アプリを、1 つのコレクションとして同一のエンド ユーザー グループに提供することもできます。モバイル アプリを分割して、個別にネイティブ アプリとして配信する必要はありません。Power Apps モバイル アプリ (プレビュー) では、中心となる「ハブ」アプリを使用して、複数の Canvas アプリを埋め込むことができます。
図 3: 「ハブ」によるユーザー エクスペリエンスのパターンを示したイラスト
Canvas アプリの 1 つを、モバイル アプリの中心のハブとなるプライマリ アプリとして選択します。PowerFx Launch(…) 関数を使用すると、セカンダリ アプリに移動したり、セカンダリ アプリからハブ アプリに戻ったりすることができます。
ネイティブ アプリとして配布
モバイル エンド ユーザーの環境に合うように、好きなチャネルからネイティブ モバイル アプリを配布できます。これにより、モバイル エンド ユーザーが簡単にアプリを見つけて使用できるようになり、Android や iOS (英語) のデバイスに Microsoft Power Apps "Player" アプリをインストールしたり、Canvas アプリへのリンクをメールで共有したりする必要がなくなります。
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図 3: App Center からのインストール
生成されたモバイル アプリはお客様が配布します (現時点では、マイクロソフトは行いません)。配布オプションには、Microsoft Endpoint Manager や同様のサードパーティ製 MDM ソリューションといった一般的なツールのほか、Microsoft App Center、Apple Volume Purchase Program、Managed Google Play などの企業向けプライベート アプリ ストアがあります。
Intune によるエンタープライズ クラスのガバナンス
Power Apps モバイル プラットフォームは Microsoft Intune と統合されているため、Power Apps Player で Canvas アプリを実行すると企業データは保護されます。
Power Apps モバイル アプリ (プレビュー) にもこの機能が引き継がれており、生成された各モバイル アプリは一意であるため、Intune のアプリ保護ポリシーでモバイル アプリごとに個別に管理できます。これにより Power Apps モバイル アプリのセキュリティが強化され、Power Apps でエンタープライズ クラスのガバナンスを超える柔軟性が提供されるため、モバイル シナリオの障壁が取り除かれます。
まもなく公開!
Power Apps モバイル アプリ (プレビュー) のリリースにより、Power Apps にモバイル アプリケーション開発機能が実装されるため、開発者はアプリ全体をブランド化した安全な企業モバイル アプリを作成し、それをモバイル エンド ユーザーの環境に合わせてネイティブに配布できるようになります。この機能は、Power Apps が完璧なロー コード アプリ プラットフォームへと成長するために欠かせないものです。
Power Apps モバイル アプリ (プレビュー) には、2021 年 12 月 1 日からサインアップできます。ぜひ下のコメント欄にコメントをお寄せください。
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